沼田稲次郎著作集お知らせ
◇月報執筆者:
『聴松団欒』(PDF版)
第1巻 日本労働法論
『著作集』発刊にあたって
『日本労働法論 上』
自 序
第1編
第1章 社会政策と法規範の推移
第2章 労働法の概念
第3章 労働法の法源とその解釈
第4章 労働法の体系
第5章 日本労働法沿革の素描
第6章 戦後の労働運動と労働政策
第2編 労働組合法論
第1章 労働組合法の根本原理
第2章 団結権と団結権の主体
第3章 労働組合の法律的性質とその結成及び解散について
第4章 労働組合の目的と組織形態
第5章 組合の自主性
第6章 組合と組合員
『日本労働法論 中』
自 序
第3編 経営自律法論
第1章 経営自律法の性格
第2章 労働協約の当事者
第3章 労働協約の締結と運用
第4章 労働協約の内容
第5章 労働協約の効力
第6章 効力の拡張
第4編 労働争議法
第1章 争議権
第2章 争議行為の禁止と制限
第3章 国家の争議行為につて
第4章 争議形態とその法理
第5章 争議行為と第三者
第6章 争議の解決と調整
[著者解題]『日本労働法論』執筆の頃
〔月報〕浅井清信「加古法学と沼田教授」・ 沼謙一「沼田理論との出会い」久保敬治「『日本労働法論』のことなど」・上田誠吉「メーデー事件と『歴史の審判』」
第2巻 労働法の基礎理論
『労働法論序説――労働法原理の論理的構造』
第1章 近代法と近代的法意識
第1節 市民法のイデオロギー的性格
第2節 公権力のイデオロギー性
第3節 近代法原理の変容と社会法化
第2章 労働法の基礎的原理
第1節 社会政策と社会立法
第2節 労働法と社会法
第3節 労働法と経済法
第3章 労働法の基礎範疇
第1節 労働者
第2節 労働組合
第4章 労働法学の課題
第1節 労働法の認識について
第2節 労働法の解釈学
結 語
労働法における法解釈
労働法における道義則
労働法における法解釈の問題
[著者解題]労働法制の反動的再編について、危機意識と法形成的関心――『序説』のあとさき
〔月報〕佐伯千仞「沼田教授 青春のころ」・籾井常喜「大樹のカゲ」・宮沢康朗「不肖の弟子」
第3巻 団結権論
団結権・団体行動権
団結権・団体行動権(労働法の生存権的基本権)
団結承認のための闘争
団結像と団結権思想
企業別組合と労働法上の団結像
団結イデオロギーと労働法学
組合自主性の原理
組合自主性と団結権
団結する権利の基礎
組織統制と組織強制
不当労働行為法と団結自治
不当労働行為と団結権との関係についての考察
労働組合の正当な行為
特殊日本的組合活動をめぐる法理
第二組合をめぐる法律問題
産業別統一闘争の提起する法律問題
[著者解題]戦後の団結の虚像と実像、労働法の基礎たる団結権、団結権の基盤の道義的形成
〔月報〕本多淳亮「沼田先生の人と文章」・江藤价泰「沼田先生と碁」・坂本重雄「沼田先生との出会い」
第4巻 労働争議権論
争議権の一般理論
争議権の根拠と法理念
市民法と労働法の接ぎ目
争議権の濫用
生産管理論
争議法の基本問題
所有権と争議権
ピケット権の法理
争議手段としての出荷阻止の法理
政治ストと労働基本権
同情ストについて
抗議ストについて
争議行為と賃金請求権
[著者解題]生産管理戦術について、マス・ピケと職場闘争について、政治スト論等について、争議行為と賃金、労働法理の真理性について
〔月報〕横井芳弘「おっかないのにまた会いたくて」・東城守一「生産管理論と私」・小田中聰樹「ファシズムと沼田先生」・菊池高志「『演習』のことなど」
第5巻 官公労働法論
官公労働者の権利と法
官公労における権利闘争の断面
官公労働法のアポリア――「使用者としての政府」のイデオロギー性
ILO闘争とスト権奪還闘争
権利闘争の展望――ILO87号条約批准後の権利闘争
政府と組合側との「話合い」の場の課題性について
ドライヤー委員会報告覚書
公務員法の改正にみる理性の欠落――政府の官公労働政策の政治的性格
官公労働者の争議権論――最高裁の労働基本権思想批判
最高裁における争議権論の対立
最高裁の労働基本権思想の批判的考察
四・二判決の政治的意義
違憲の「明文」の合理的解釈
最高裁内保守派の労働基本権思想批判
裁判闘争と立法闘争
裁判と立法
スト権奪還への諸情勢
公制審の足跡と到達点
スト権奪還とILO闘争
官公労のスト権問題
[著者解題]官公労働法理の底辺、戦後改革における官公労の役割、裁判闘争と立法闘争
〔月報〕武藤一雄「沼田君と私」・中山和久「沼田指摘に驚愕したこと」・細井宗一『先生の聲咳に接して20年』
第6巻 労働協約論
現代社会における団体交渉と協約
団体交渉論
現代社会における団体協約の不可欠性
労働協約の法理
労働協約法の基本構造
企業別組合の実態に即した協約法のとらえ方
協約規範の法的性格
経営権とくに人事権に関する約款
協約の平和条項・平和義務
戦後労働協約の足跡と現在の課題
戦後労働協約の足跡と現在の課題
労使関係と労働協約の展望
[著者解題]労働協約への関心、労働協約の法理的問題、団交権と団交制度化の問題、職場からの協約秩序の形成、若干の構想変更について
〔月報〕島田信義「沼田先生との出会いから今日まで」・黒川俊雄「沼田教授の人と社会政策」・内山光雄「沼田先生と私の労働運動」
第7巻 労働権保障法論
生存権思想と人間の尊厳
生存権・労働権(労働者の生存権的基本権)
運動のなかの生存権――社会保障闘争の意義
社会保障の思想
憲法における人権体系と人間の尊厳
労働権保障法論
労働権保障法の体系的展望
解雇の自由と権利濫用
三六協定をめぐる労使慣行
週休二日制と「余暇権」の思想
経営秩序論
就業規則の法的性質
職場秩序と懲戒解雇
職場秩序と懲戒をめぐる基本理論についての再論
労使関係と組合の政治活動
労使慣行の法的機能
労働条件をめぐる労使慣行
[著者解題]本巻の構成とその骨格について
〔月報〕藤田 勇「思想としての沼田法学への一つ二つの手がかり」・小川政亮「社会保障研究会のことども」・江森民夫「沼田ゼミと私」
第8巻 労働政策批判
法と政治の背離――労働法意識の分裂
労働組合の自主性をめぐる法理と政策
争議権制限の論理と防衛の論理
悪法と労働基本権
労働法改正の構想と法理論の転換
昭和二七年労働法改正の焦点と概観
公労法改正とスト規制法
労働法における法理と政策目的の変動
労働法崩壊過程の記録
労働政策と労働運動
労働法における法と政治
小坂労政の基本構想批判
石田労政と労働運動
六〇年代労働法制の指向と労働組合の力
「労働組合主義」批判
立法闘争論
労働立法の諸要因の考察
転機にたつ労働立法の原理
[著者解題]労働法学における実践の論理の不可欠性について、労働政策批判の足跡をふりかえって
〔月報〕塩田庄兵衛「大河内・沼田対談の醍醐味」・星野安三郎「先生が学芸大に来られた頃」・西村幸雄「夕刊京都新聞社の頃」
第9巻 権利闘争論
権利闘争の基本理論
権利感情
権利の闘争について
独占資本主義段階における権利闘争
権利闘争の類型とその規範的意味について
権利闘争の実践的諸課題
戦後労働立法と権利闘争
危機における権利闘争と権力闘争
変動期の労働運動と権利闘争
労働者の権利闘争の国民的意義の実現
官僚制と権利闘争
裁判と権利闘争
七つの労働訴訟と裁判闘争の意義
治安・刑罰法規批判
労働運動と刑法改正草案
刑法の全面改正の問題性
政治的暴力行為防止法案について
デモンストレーションの権利と公安条例
[著者解題]権利意識の昂揚と権利闘争、権利闘争の理念、運動主体の道義的形成
〔月報〕唄 孝一「人の人へのやさしさ」・灰原茂雄・「沼田さんと私たちの闘争」・富塚三夫「先生のすべてが好きだ」
第10巻 労働者陣営形成論
ストライキのなかの規範意識と法
〔近江絹絲争議〕労使攻防の法理
〔日鋼室蘭争議〕 “MSAの厚い壁”と地域連帯の闘い
〔王子製紙争議〕ユニオン・ショップ闘争の本義について
〔三池争議〕“脱落の自由”ということについて
〔海員争議〕人間回復の闘争と団結
運動主体の道義的形成
戦闘的組合運動への提言
三池労組10年の闘争の生み出した「法的なもの」について
炭労の部分ストと賃金カットの問題
争議権における連帯性の要因
団結権保障の本義について
生き甲斐としての権利闘争論
教育労働者の倫理と権利
最高裁学テ判決の功罪――権利闘争と教育運動の必要性
むつ漂流と全日海の闘争
七六年国民春闘と労働組合の社会的役割
学習 労働問題――権利のための講座
序 文
開講の言葉――労働問題について
第1講 労働組合というもの――忘れがちな団結のABC
第2講 団結権について――それは闘いとられたものであること
第3講 組合承認のための闘争――団結権は闘いによって守られるということ
第4講 職場における団結の活動――日常の権利闘争のために
第5講 ホワイト・カラーと職場――ホワイト・カラーも労働者であること
第6講 解雇の自由と労働の権利――労働権のための闘争について
第7講 ストライキと争議権――ストライキの社会的規範的意味
第8講 争議と労働委員会と裁判所――調整・裁定・裁判について
第9講 労働組合の連帯活動――自主的な団結は連帯活動によって実現する
第10講 ストライキの禁止と官公労の闘争――スト禁止の無理について
第11講 弾圧反対闘争――弾圧下の権利闘争
第12講 悪法と立法闘争――とくに警職法改悪反対闘争と選挙闘争
第13講 労働者教育の課題――意識改造の問題
むすび――改革の論理を保持せよ
『著作集』の完結に際して
〔著者解題]ストライキとの関わり、運動の主役的団結を思う、労働組合の学習活動への協力
〔月報〕正田 彬「労働法論序説との出会い」・大脇雅子「沼田先生のこと」・川村統一「縁は異なもの、先生と私」・山本喜陸「舞台裏からの独白」